今回、4月7日(神のいつくしみの主日)の合同ミサに集まり、病者の塗油の秘跡を受ける機会が与えられました。共同体は、神様に感謝するための集まりです。その中に病気の方が出た時、私たち共同体は、病気の方が心身ともに癒されるよう、信仰をこめて神様に願います。病気の方は、その祈りに支えられながら、病者の塗油の秘跡を受けるように招かれています。それは、病気の方を始め、私たち共同体の希望が新しくなり、神様の交わりの内に生きることです。
福音書の中には、イエス様が、共同体の祈りと支えを頼んで、病気の人を癒したことが書かれています。マルコによる福音書では(3・1)、イエス様が、神様に感謝するため人々が集まっていた安息日の会堂で、片手の萎えた人を人々の真ん中に立たせ、その手を癒しています。この人に恐れの気持ちはありましたが「立って、中へ出てきなさい」というイエス様の命令を聞いて信頼をし、真ん中に立って、癒してもらいました。その時からこの人は、神様の憐れみを感じて、新しく生活をし始めました。ですから、合同ミサに集まって病者と共に祈り、秘跡を受けることには、意味があります。
では、どのような人が病者の塗油の秘跡を受けられるのでしょうか。簡単に、一言で言えば、病気の方。では、風邪を引いていることでも、受けることができるのでしょうか?もちろん風邪も病気ですが、風邪では受けることが出来ません。
病者の塗油の秘跡を受けるように招かれているのは、病気のせいで普通の生活を行うことが出来ないなど、病者として生活せざるを得なくなった方です。例えば、長い入院が必要な方。突然、病気や障害を抱えることになり、仕事をやめたり、家族の世話をすることが難しくなった方。手術を受ける予定の方。福音書の片手の萎えた人と同じく、長い期間に亘る身体の障害や、心の障害や精神病を抱えている方。つまり、体の病気でも、心の病気でも、神様の支えを受けること、神様の憐みによって強められること、希望が新しくされることを望む方、新たにキリストと結ばれて生活したい方は、病者の塗油の秘跡を受けるように招かれているのです。
病者の塗油の秘跡を受けたくても、その病気のために、ごミサに参列出来ない方もいるでしょう。その場合、別の形で受けることが出来ますので、主任司祭と相談するようにしてください。受けることについて迷っている方も、同じく、主任司祭と相談してください。もちろん、主任司祭の助けがあっても、病者の塗油の秘跡を受けるかどうか決めるのは本人です。
合同ミサの中で病者とともに祈ることは、病気の方をはじめ、共同体全体にとって、素晴らしいチャンスとなります。互いのために祈る。互いを支える。信仰の内に、互いのために祈りながら、兄弟姉妹を神様のみ手に委ねるために。信仰の内に、神様に感謝するために。
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